Speed Garage（スピード・ガラージ）とは – 音楽ジャンル
意味
90年代中盤にTodd Edwards(トッド・エドワーズ)、DJ EZ（DJイーゼット）らによって90年代中盤に誕生。ガラージ・ハウスのFour on the floor（4つ打ち）をブレイクビーツと合わせてスピードアップした楽曲。
90年代後半にUK Garage（UKガラージ）の一般名称が生まれる前段階として90年代中盤に登場、元々は普通のガラージ・ハウスをピッチを速めてSpeed Garageとしてプレイされていたため、選曲集ではBPMの高い曲とそうでない曲に分かれ、UK Garageとの間で部分的に選曲が重複している。
ビートの特徴としては2打目と4打目のバスドラ（キックドラム）にスネアを重ねたドラムパターンを使用、Jungle（ジャングル）の影響を受けた、うねるヘビーなベースライン等が特徴で、ピッチを下げたヴォーカル音を使用することもある。ジャングルの影響を大きく受け、ガンショットやサイレン等、ジャングルやダブのサウンドエフェクトも使用される。
現在ではスピード・ガラージだけを抽出してプレイされる機会は稀で、区別も困難になってきているため、まとめて「UK Garage（UKガラージ）」略して「UKG（ユーケージー）」としてコンパイルされることが多い。
スピード・ガラージをメインストリームに押し上げたパイオニアとして、1996年にSneaker Pimpsの「Spin Spin Sugar」リミックスを手掛けた NYのDJ／リミキサーであるArmand Van Helden（アーマンド・ヴァン・ヘルデン）が知られている。
ブームとしては短命に終わったが、アンダーグランド・ダンスミュージックとして今も存在しており、Paul Woolford（Special Request）などのアーティストに引き継がれている。
参考資料：
UKガラージはどのようにしてダブステップになったのか？
2019.1.6 追記 Resident Advisor（字幕機能付き）
Speed Garageの代表曲
NYガラージのアンセム、トッド・テリーのCan You Feel It
まだSpeed Garageという言葉が誕生していなかった1991年、NYハウスの重鎮であるトッド・テリーによるNYガラージハウス・アンセム。
Todd Terry Presents CLS – Can You Feel It (In House Dub) [1991]米 NY Garage/UK Garage/Speed Garage
Todd Terry – Jumpin’ [1994]米 NY Garage/UK Garage/Speed Garage
原曲）Musique (Patrick Adams) – Keep on Jumpin’ [1978]米
スピード・ガラージのパイオニア、Armand Van Heldenのリミックス曲
Sneaker Pimps – Spin Spin Sugar (Armand’s Dark Garage Mix) [1996]米
2年後の1998年にヴァン・ヘルデンの代表曲となる「You don’t know me」と同じリズムトラックです。
リズムトラック原曲）Jaydee – Plastic Dreams [1992]蘭
CJ Bolland – Sugar Is Sweeter (Armand Van Helden’s Drum’n Bass Mix) [1996]英/米
Nu Birth（=187 Lockdown） – Anytime [1996]英
Kim English – Nite Life (Armand Van Helden Club Mix) [1996]米
前述のパトリック・アダムスをネタとしたTodd Terry「Jumpin’」をポップス化
The Lisa Marie Experience – Keep On Jumpin’ [1996]英
The Heartists Belo Horizonti (Ramsey And Fen Remix) [1996-2000]伊/英
M Dubs – Over Here [1996]英
Gass – Dark (MJ Cole & 2 As 1 Remix) [1997]英
Speed Garageのアンセム、RIP Groove（リップグルーヴ）
後に「It Just Won’t Do」などのヒットで知られるTim Deluxe（ティム・デラックス）ことTim Likenの音楽プロデューサーデュオ、Double 99が生んだアンセム曲
Double 99 – RIP Groove [1997]英
Speed Garageのアンセム、Gunman（ガンマン）
UKGプロデューサーデュオNu Birth（ニュー・バース）ことDanny Harrison & Julian Jonahのスピードガラージ向け別名プロジェクト。
187 Lockdown (=Nu Birth) – Gunman [1997]英
Goldie – Digital (feat. Krs One) (Armand Van Helden Remix) [1997]
Rosie Gaines – Closer Than Close Mentor Remake [1997]
All Saints – Never Ever (Booker T’s Vocal Mix) [1997]
Mr Reds feat. Ranking S – Can You Feel It (Ice Cream Vocal Mix) [2002]
DBX – Join Hands [2003]
Tessela – Hackney Parrot (Paul Woolford Basment Mix) [2013]
Hardrive – Deep Inside (2Fudda Speed Garage Mix) [2017]
Mella Dee – Sidney Street [2020]英
Ghoulish – Hold Tight [2022]
Soul Mass Transit System – editz vol.1 – It’s U Edit [2022]
Club Angel – Control Dem [2022.6]
Human Movement – House Check (feat. Big Skeez) [2022.8]
Double 99 – Ripgroove feat. Top Cat (Ewan McVicar ‘Drop For 34 Knots Mix’) [2022.11]
Matheo Velez – I Need You [2023.2]
